1.基本認識

1.基本認識

ア 我が国の医療については、国民皆保険の下で、医療関係者の献身的な努力、保健事業に係る保険者の取組、公衆衛生の向上等により、世界トップレベルの長寿、新生児死亡率や妊産婦死亡率の低さ等を実現してきた。また、医療費の対GDP比は、OECD諸国の中で中位にあり、世界一の高齢化水準に鑑みれば、決して高い水準ではなく、世界に高く評価されるコストパフォーマンスを達成してきた。今後の超少子高齢社会においても、必要な医療は保険診療で行われるべきという基本理念の下、国民皆保険を堅持し、国民の健康を守っていく必要がある。

イ しかし、今後の更なる高齢化の進展により、医療ニーズが慢性疾患を中心とするものに変化しながら増大し、医療の内容が変わっていく中で、引き続き国民が安全で質の高い医療を受けられるようにするためには、国民の理解を得て、医療提供体制の再構築に取り組み、限られた医療資源を医療ニーズに合わせて効果的にかつ無駄なく活用できるようにすることが必要である。

ウ このため、社会保障・税一体改革においては、消費税率を引き上げ、その財源を活用して、医療サービスの機能強化と、同時に重点化・効率化に取り組み、2025(平成37)年に向けて、医療提供体制の再構築、地域包括ケアシステムの構築を図ることとされている。具体的には、診療報酬改定、補助金の活用、医療法改正等により、
・ 急性期病床の位置付けを明確化し、医療資源の集中投入による機能強化を図るなど、医療機関の機能分化・強化と連携を推進
・ 医療機関の連携、医療・介護連携等により必要なサービスを確保しつつ、一般病床における長期入院の適正化を推進
・ 在宅医療の拠点となる医療機関の役割を明確化するなど、在宅医療を充実
等に取り組むことが示されている。

エ 団塊の世代が75歳以上となる2025(平成37)年に向けて、急性期から回復期、慢性期、在宅医療まで、患者が状態に合った適切な医療を受けることができるよう、本年8月6日に取りまとめられた社会保障制度改革国民会議の報告書も踏まえ、患者の負担にも留意しつつ、医療機関の機能分化・強化と連携を進め、病床の役割を明確化した上で機能に応じた充実を行うとともに、急性期を脱した患者の受け皿となる病床、主治医機能、在宅医療等を充実していかなければならない。

オ 診療報酬改定においては、医療法改正による対応に先駆けて、平成26年度診療報酬改定において、入院医療・外来医療を含めた医療機関の機能分化・強化と連携、在宅医療の充実等に取り組む必要がある。
消費税引上げ財源を医療の機能強化に充てるに当たっては、国民の理解が得られるよう、医療の機能強化とともに、医療の効率化に取り組むべきである。

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